2025年7月に登場した「DJI Osmo 360」。DJIとしては初の360度カメラということもあり、注目を集めています。
一方、Insta360 X5は、2025年4月末に登場しており、低照度環境に強く、レンズ交換にも対応した上位モデルとしてすでに高い評価を得ている製品です。
この2機種はどちらもハイエンドクラスに位置づけられており、「性能の違いは?」「どっちが自分に合っている?」と気になる方も多いと思います。
この記事では、Insta360 X5を実際に使用している私の視点から、Osmo 360のスペックや特徴を整理しながらそれぞれの違いをわかりやすく比較していきます。
Insta360 X5とDJI Osmo 360の主な特徴を比較
まずは、それぞれのカメラがどんな特徴を持っているのかを簡単に整理しておきます。
ここからは、もう少し細かくスペックの違いを見ていきます。
Insta360 X5とDJI Osmo 360の詳細スペックを比較
本体の詳細の違いは以下の通りです。
| 本体 | Insta360 X5 | DJI Osmo 360 |
|---|---|---|
| サイズ | 46 × 124.5 × 26.2mm (幅 × 高さ × 奥行き) | 61 × 81 × 36.3mm (幅 × 高さ × 奥行き) |
| 重量 | 200g | 183g |
| タッチスクリーン | ◯(縦長) | ◯(横長) |
| USB-Cポート | ◯ | ◯ |
| 防水性 | 15m | 10m |
| バッテリー | 2400mAh (取り外し可能) | 1950mAh (取り外し可能) |
| microSDカード | UHS-I V30 Speed class or higher | microSD(最大1TB) |
| 内蔵ストレージ | – | 128GB内蔵ストレージ (105GB使用可能) |
360度カメラはX5は縦長の形状でスクリーンも縦長になり、DJI Osmo 360は四角い形状でスクリーンは横長になります。
動画設定の簡易な違い
カメラの詳細スペックの違いは以下の通りです。
| Insta360 X5 | DJI Osmo 360 | |
|---|---|---|
| センサーサイズ | 1/1.28インチセンサー | 1/1.1インチセンサー |
| 絞り | f2.0 | f1.9 |
| 写真解像度 | 360度写真: 72MP、18MP シングルレンズ写真: 36MP、9MP | パノラマ写真: 2:1 15520 × 7760(120MP) シングルレンズ写真: 4:3 6400 × 4800(30.72MP) |
| 360度動画解像度 | 8K 30/25/24fps 5.7K+ 30/25/24fps 5.7K 60/50/48/30/25/24fps 4K 120/100/60/50/48/30/25/24fps | 8K 50/48/30/25/24fps 6K 60/50/48/30/25/24fps 4K 100 |
| 低照度環境設定 | PureVideo 8K 30/25/24fps 5.7K 30/25/24fps 4K 30/25/24fps | SuperNight 8K 30/25/24fps 6K 30/25/24fps |
| シングルレンズ | 4K 60/50/30/25/24fps 2.7K 60/50/30/25/24fps 1080p 120/100/60/50/30/25/24fps | シングルレンズ 5K(4:3)60/50/30/25fps 5K(16:9)60/50/30/25fps 4K(4:3)60/50/30/25fps 4K(16:9)60/50/30/25fps 2.7K(4:3)60/50/30/25fps 2.7K(16:9)60/50/30/25fps 超広角ビデオ 4K(4:3)120/100/60/50/30/25fps 4K(16:9)120/100/60/50/30/25fps 2.7K(4:3)120/100/60/50/30/25fps 2.7K(16:9)120/100/60/50/30/25fps |
| セルフィーモード (自撮り棒を消す設定) | – | 4K 60/50/30/25/24fps 3K 120/100/60/50/30/25/24fps 2K 240/120/100fps |
| タイムラプス・ハイパーラプス | タイムラプス 11K 30fps 8K 30fps 5.7K 30fps インターバル: 120/60/30/10/5/2/1/0.5秒 タイムシフト 8K 30fps 5.7K 30fps 自動/10/15/20/30/60倍 | タイムラプス 8K 30fps インターバル: 60/30/5/2/1分、 40/30/20/15/10/8/6/5/21/0.5秒 ハイパーラプス 8K 30/25fps 自動/2/5/10/15/30倍 |
| バレットタイム・Vortex | バレットタイム 5.7K 120fps 3K 240fps | Vortex 6K 120/100fps 4K 240fps |
| InstaFrame | 360度 5.7K+ 30/25/24fps 5.7K 30/25/24fps フラット動画 1080p (アスペクト比、16:9、9:16) | – |
| ループ録画 | 8K 30/25/24fps 5.7K+ 30/25/24fps 5.7K 60/50/48/30/25/24fps 4K 120/100/60/50/48/30/25/24fps ループ時間:∞/1/3/5/10/15/20/25/30分 | – |
| ロードモード | 8K 30/25/24fps 5.7K+ 30/25/24fps 5.7K 60/50/48/30/25/24fps 4K 120/100/60/50/48/30/25/24fps ループ領域の設定(使用ストレージ設定) 電源オフ時の充電設定 タイムスタンプ設定 | – |
| スターラプス | 18MP スタイル:スターラプス動画・スタートレイル タイマー:15/10/5/3秒/オフ 撮影時間:∞/3/5/10/15/30分、1/3/5/10時間 | – |
| バースト・インターバル | バースト 18MP バースト数/バースト時間 3p/1s、5p/1s、10p/1s、15p/1s、15p/3s、15p/6s、15p/10s インターバル 72MP、18MP 撮影時間:∞/3/5/10/15/30分、1/3/5/10時間 | – |
| FreeFrameモード・ミーモード | FreeFrame 4K 30/25/24fps 2.7K 60/50/30/25/24fps 1080p 60/50/30/25/24fps ミーモード 4K 30/25/24fps 2.7K 120/100/60/50/30/25/24fps 1080p 120/100/60/50/30/25/24fps | – |
| Log | I-Log(5.7K60) | D-Log M 10bit |
| 手ぶれ補正 | FlowState手ぶれ補正 | RockSteady 3.0 HorizonSteady |
| 動画最大ビットレート | 180Mbps | 170Mbps |
| ISO感度 | 100~6400 | 100~51200 |
Insta360 X5とOsmo 360で注目したい7つの違い
細かいスペックを比較していく中で、特にチェックしておきたいのが次の7つのポイントです。
どちらのカメラが自分に合っているかを判断する上で、違いが出やすい部分をまとめて解説していきます。
- レンズ交換の可否
- センサーサイズと暗所性能
- AIチップと撮影補助機能
- 編集環境(アプリ・PC)
- クラウド連携とストレージ運用
- オーディオ対応(マイク・録音環境)
- アクセサリー展開の違い
レンズ交換の可否
Insta360 X5はレンズ交換に対応しており、保護レンズやNDフィルターなどを撮影シーンに応じて使い分けできます。万が一レンズ自体に傷がついた場合に修理に出すことなく自分で交換の作業ができます。
また、X5はレンズガードの取り付けができるので使用時の心理的な不安が軽減されます。
対してDJI Osmo 360はレンズ一体型設計となっており交換はできません。撮影時にはレンズが傷つかないよう扱うか別途レンズガードのアクセサリーを取り付けるのが安心です。
センサーサイズと暗所性能
X5は1/1.28インチセンサーを搭載し、一方、DJI Osmo 360は1/1.1インチセンサーを搭載してます。
両者のカメラですがサイズ差による明確な差は作例を見る限り少なめで、条件によって評価が分かれます。
低照度環境下での撮影は比較映像をみて、ほとんど好みで選ぶという感じになるかと思います。
AIチップと撮影補助機能
Insta360 X5は「トリプルAIチップ」を搭載しており、映像処理や低照度環境でのノイズ抑制、手ぶれ補正などに活用されています。
一方、DJI Osmo 360はAIチップという明記はないものの、自動フレーミングや追尾などの機能が搭載されており、専用プロセッサによってスマートな撮影補助が行われています。
編集環境(アプリ・PC)
Insta360は、長年にわたってアップデートを重ねてきた専用アプリ「Insta360アプリ」とPC用の「Insta360 Studio」に対応しています。
スマホだけで編集が完結できる手軽さに加え、AIによる自動編集機能も充実しており、タイムライン編集やリフレームなど高度な作業もスムーズに行えます。
一方、Osmo 360は、DJI製品で使われてきた「DJI Mimo」アプリに対応しているほか、PC編集用に「DJI Studio」も用意されています。
これまでのOsmoシリーズではスマホ編集がメインでしたが、Osmo 360ではPCでの本格編集にも対応してきており、撮影後のワークフローに幅が出てきています。
クラウド連携とストレージ運用
Insta360 X5は、Insta360が提供するクラウドサービスに対応しており、撮影したデータをスマートフォン経由で自動的にクラウドにアップロードすることができます。
アップロードされた360度映像は、アプリ上からそのまま知人とシェアしたり、リフレームして簡単にSNS投稿に使うことも可能です。
さらに、X5の購入者にはクラウドストレージの無料特典が付属しているため、長期間のバックアップやデバイス間のデータ共有にも便利です。
一方、DJI Osmo 360は現時点ではクラウド連携には対応しておらず、基本的にはmicroSDカードや内蔵ストレージを使ったローカル保存が前提となります。
オーディオ対応(マイク・録音環境)
Insta360 X5は、専用ワイヤレスマイク「Mic Air」に対応しています。
本体とスムーズに連携でき、360度撮影時でも邪魔にならないシンプルな設計が特長です。撮影スタイルに応じて気軽に使える点も魅力です。
一方、DJI Osmo 360は「DJI Mic 2」や「DJI Mic Mini」といった、同社のオーディオエコシステムに対応しており、マイクの風防・充電ケース、ラベリアマイクなどの周辺機器も充実しています。
運用のしやすさやカメラ側との統合性という点では、DJI製品同士の連携の強さが感じられる構成です。
それぞれのマイクに関しては以下の記事から詳細を確認できます。
アクセサリー展開の違い
Insta360は、これまで複数の360度カメラを長年展開してきた実績があり、それに伴ってアクセサリーの種類も非常に豊富です。
ユーザーのフィードバックをもとに改良が重ねられており、マウントや自撮り棒、レンズガード、バレットタイムキットなど、実用性に優れたアクセサリーが多く揃っています。
用途ごとに選びやすく、撮影スタイルに合わせて自由にカスタマイズできる点は大きな魅力です。
一方、DJI Osmo 360は登場したばかりということもあり、現時点ではアクセサリーの種類はまだ限られています。
一部の純正マウントや専用ケースなどは用意されていますが、Insta360と比べると拡張性の面ではこれからに期待という印象です。
それぞれのカメラの強みをチェック
Insta360 X5とDJI Osmo 360は、どちらもハイエンドクラスに位置する360度カメラですが、それぞれに明確な強みがあります。
ここでは、両モデルの特徴を踏まえた上で「どのような点で優れているか」「選ばれる理由は何か」を整理して紹介していきます。
Insta360 X5の強み
- 1/1.28インチセンサー搭載:360度カメラとしては大きめのセンサーサイズで、特に暗所撮影に強く、ノイズの少ない映像を実現。
- レンズ交換に対応:レンズユニットを交換することで撮影スタイルに応じた表現が可能。今後のアップグレードにも柔軟に対応できる。
- 8K撮影に対応:8K30fpsで高精細な映像を撮影できるのは現行モデルとしてはトップクラス。
- トリプルAIチップ搭載:AIによるノイズリダクション、映像処理がより高速かつ高品質に。
- 編集環境・クラウドの充実:Insta360 Studioやモバイルアプリの使いやすさに加え、自動クラウドアップロードやシェア機能も充実。
- アクセサリーが豊富:360度撮影に特化した多彩なアクセサリー群が揃っており、ユーザーの要望に応じた拡張がしやすい。
DJI Osmo 360の強み
- 1/1.1インチセンサー搭載:360度カメラとしてはかなり大きめのセンサーで、高画質な映像を軽量コンパクトなボディで実現。
- DJI製品との親和性:DJI Micシリーズなど、他のDJI製品とシームレスに連携できる点は、既存ユーザーにとって大きなメリット。
- 直感的な操作性とUI:これまでのDJI製カメラやジンバルを使ってきた方にとっては、操作体系やメニュー構成が似ており、すぐに馴染める使いやすさが魅力。
- 編集ソフトの進化:専用アプリ「DJI Mimo」やPC向け「DJI Studio」による編集環境が整備されつつあり、今後の成長にも期待。
- 軽量で持ち運びやすい:ポケットにも収まるサイズ感で、日常の中で気軽に360度撮影を楽しめる。
- サードパーティーアクセサリーへの期待:発売直後ながらも今後のサードパーティー製アクセサリーの展開が期待されており、発展性が高い。
どんな人におすすめ?用途別で見る選び方
Insta360 X5とDJI Osmo 360は、それぞれに明確な個性とメリットがあります。ここでは、どんな用途・ニーズを持つ方にどちらのカメラが適しているかを整理して紹介します。
Insta360 X5がおすすめな人
- 8K撮影や高画質な360度映像にこだわりたい方
- 夜間や屋内など、低照度環境での撮影が多い方
- 撮影中に傷や破損が心配で、交換可能なレンズ構造に安心感を持ちたい方
- Insta360の豊富なクラウド連携・編集機能を使って、撮影〜共有までスムーズに行いたい方
- 初めて360度カメラを使うが、映像クオリティと編集の自由度を重視したい方
上記に当てはまる方は、Insta360 X5の詳細をチェックしてみてください。
DJI Osmo 360がおすすめな人
- 映像制作においてログ撮影(D-Log M)など、色編集の余地を残したい方
- DJIのアクションカメラやジンバルなどをすでに使っていて、バッテリーやアクセサリーを共用したい方
- DJI製品に慣れていて、直感的な操作やUIを活かした撮影をしたい方
- 軽量で持ち運びしやすく、日常や旅行での使用をメインに考えている方
- 価格を抑えつつ、最低限の高性能を求めるコストパフォーマンス重視の方
- DJIブランドで機材を統一し、今後のアクセサリー展開にも期待したい方
当てはまる方は、DJI Osmo 360の詳細情報もぜひご覧ください。
FAQ(よくある質問)
- QInsta360 X5とDJI Osmo 360、どちらが初心者に向いていますか?
- A
初心者にはInsta360 X5がおすすめです。長年にわたって改良されてきた編集アプリやクラウド連携が整っており、初めてでもスムーズに撮影から編集まで行えます。一方、DJI Osmo 360は今後のアップデートでの進化が期待されますが、現時点ではD-Log M撮影など、やや中上級者向けの要素もあります。
- Q360度カメラのレンズが交換できるメリットって何ですか?
- A
Insta360 X5はレンズ交換に対応しており、万が一の傷やトラブルにも自分で対応できます。たとえば旅行先でレンズに傷が入っても、その場で交換すれば撮影を続けられます。修理に出せないタイミングでも対応できるのは、大きな安心ポイントです。
- Q360度カメラの撮影後の編集は難しいですか?
- A
Insta360は専用アプリが長年アップデートされており、直感的に使えるだけでなく、AIによる自動編集も可能です。DJI Osmo 360は、DJI MimoアプリやPC向けのDJI Studioで編集可能ですが、今後さらに最適化が進んでいく段階といえます。
まとめ
Insta360 X5とDJI Osmo 360は、どちらも高性能な360度カメラでありながら、それぞれ異なる強みを持ったモデルです。
Insta360 X5は、長年の実績に裏打ちされた安定した編集アプリやクラウドサービス、豊富なアクセサリー展開が魅力で、撮影・編集・シェアまでの一連のワークフローが整っています。レンズ交換に対応している点も、トラブル時や用途に応じた使い分けに役立ちます。
一方のDJI Osmo 360は、1.1インチセンサー搭載による高画質な映像や、DJI独自の映像表現(D-Log Mなど)、優れた音声収録環境がポイント。今後のアクセサリーや編集環境の進化も期待されます。
どちらが優れているというよりも、撮影スタイルや求める体験によって選ぶべきカメラが変わります。この記事を通じて、ご自身に合った1台が見つかれば幸いです。




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